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数字に弱い人ほど数字に弱い…

「数字に弱い人ほど数字に弱い」byオレ。米大リーグのナショナルリーグの優勝決定戦のテレビ中継でのこと。先に4勝したチームが勝ってワールドチャンピオンを争うが、アナウンサーが言うには、初戦は重要で、過去36回のうち、初戦に勝ったチームは25回勝っているとのデータを披露した。

「なるほど」と素直に聞く性分ではない。違うんじゃね〜の?と思いつつ、放っておくのがふつうだが、珍しく調べてみる気になった。アナウンサーのデータからすると、初戦に勝ったチームがリーグ優勝する確率は69.4%になる。

じゃあ、数学的に初戦が勝ったチームがリーグ優勝する確率の計算を…と始めたが、これが難しく、お手上げ。こんなときの頼みの綱はネット。あるにはあったが、計算式には「Σ」なんか出てきて、ちんぷんかんぷんだが、結果はあった。約66%だ。

69.4%と比べてもわずか約3ポイント差でしかない。36回という母数の小ささから考えても、これは誤差の範囲に楽々と収まっている。つまり、言い換えると、先に1勝したということは数学的にみれば先に1勝した分だけ勝利する確率が上がるが、それ以上の優位性はなく、先に1勝したことが確率以上に優位に働くという数学的根拠はない、ということだ。

もちろん、アナウンサーの言っていることは間違いではないが、視聴者の思考を明らかにミスリードしている。こんなことは日常的にある。

レストランで隣りに座った2人組。ひとりが宝くじはどの番号が当たりやすいだの、どの店が当たりやすいだの、相手に熱ぽっく語っていた。そう主張する根拠は「統計」と言う。統計を否定するつもりはないが、予測にこそ必要な「確率」はいったい、どこにいったんだ!と叫びたくなる気持ちをぐっと抑えているのが辛い。

宝くじの番号が「1111111」だろうが、「5481505」だろうが、確率は一緒なのは説明するまでもない。それでも「1111111」の方が当たりにくいと考える「気持ち」は理解できるが、それを熱っぽく語られると頭が痛くなってくる。

例えば、あなたを含めて無作為に23人を集める。その中にあなたと同じ誕生日(月日)の人がいたら、あなたはきっと、同じ誕生日の人と運命的なものを感じるだろう。

しかし、確率的にみれば、23人すべての誕生日が異なる確率は、ほぼ50%。つまり、23人のグループが2つあれば、1つのグループには(あなたに限らず)誕生日の同じ人が含まれる確率ということになる(自分で簡単に計算したので誤差があるかも)。

しかし、1年は365日あり、23人のグループに同じ誕生日の人がいる確率は、感覚的にはとても50%もあるとは思えない。さらに自分が当事者となり、自分と同じ誕生日の人がいたときは、なおさら。友情やもしかしたら恋が芽生えるかもしれない(笑)。

記者時代、「ことしは26件で昨年の23件より3件、13.0%増えた」なんて書くこともあった。間違いではないが、これも母数があまりにも少ない。「3件増えた」はいいが、「13.0%増えた」と書くことには、なんの意味もないと思いながら、方針には逆らえない。長いものに巻かれる、というのはイヤなので、ギャグだと思って書いていた(笑)。

これでも理科系だ。かといって数学は苦手で好きでもないが、数字、数学に明るくない人ほど、疑いをもたずに数字を鵜呑みにして、時には滑稽なほど数字を信じてしまう。それが「数字に弱い人ほど数字に弱い」のココロです。

投稿者 masatosato : 2006年10月13日 20:37

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